[ピクトグラミング] Constructionism 2018 で発表してきました.広義のピクトグラミングについて考えました.

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2018年8月21日から25日までリトアニアのヴィリニュスにあるヴィリニュス大学で開催されたConstructionism 2018で発表しました.

発表の概略図を以下に示します.

アプリケーションのピクトグラミングをあえて,狭義のピクトグラミング  (Narrow meaning of “Pictogramming”)と呼ぶことにします.狭義のアプリケーション上で生成される人型ピクトグラムを擬人化エージェントとみなし,またそのエージェントと影響し合う人間を含めた空間(ピクトグラム空間)を考えます.この認知空間及びその空間で作用する作用を総合して(広義の)ピクトグラミング(Broad meaning of “Pictogramming”)と定義します.

狭義のピクトグラミングは人型ピクトグラムが生成されるファクトリの機能を有すれば,これに限定しません.よってすでに社会にある全てのピクトグラムも含め,ピクトグラム空間に含まれることになります.今回の国際会議ではピクトグラミングの発表と別の発表で,アンプラグド型の人型ピクトグラムを用いた統合学習環境であるHuman Pictogram Unpluggedについても解説しました.そこで扱われる人型ピクトグラムも同様にピクトグラミング空間での擬人化エージェントとなります.

公教育の授業を考えると,人と人型ピクトグラムのインタラクションが時間の経過と供に促進されるような環境の構築をまず優先する方が,結果として数年後良い結果となると感じています.

[ピクトグラミング] 肘神様という踊りがあることを知りました.とても興味深いです.そこで,体の部位の指定に「肩」「かた」「肘」「ひじ」「股」「また」「膝」「ひざ」を使えるようにしてみました.

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ピクトグラミングでは,社会や文化,自己,身体性に関する様々な作品が生み出されます.その中で,「流れ星」というお笑い芸人さんが生み出した「肘神様」という踊りがあることを最近知ることができました.その動きが非常に興味深いです.また逐次実行と並列実行を学ぶ上で非常に良い動きになっています.元々,引数を関節点(肘)にするか部位(前腕)にするかは非常に悩み,いくつか理由があり部位にしているのですが,関節点の名称の方が名称としては馴染みがあるので,部位と関節点どちらでも動くように,テスト的にサポートしてみることにしました.

回転 左前腕 90 1

回転 左肘 90 1
回転 左ひじ 90 1
回転 ひだりひじ 90 1

R LE 90 1

のいずれでも動くようになります(回転もひらがな可).同様に,上腕,大腿,下腿もそれぞれ,「肩」,「股」,「膝」が使用することもできます.部位や名称の漢字は難しいものが多いので,「左ひじ」,のように 左右だけ漢字の名称も入力可能です.しらばく様子を見て,問題なければ,公式の「体の部位と表記の対応」も更新したいと思います.

体の部位と表記の対応

英語 日本語 にほんご
BODY
Body
からだ
LUA
LeftUpperArm

LS

左上腕

左肩

ひだりじょうわん

ひだりかた

LLA
LeftLowerArm

LE

左前腕

左肘

ひだりぜんわん

ひだりひじ

RUA
RightUpperArm

RS

右上腕

右肩

みぎじょうわん

みぎかた

RLA
RightLowerArm

LE

右前腕

右肘

みぎぜんわん

みぎひじ

LUL
LeftUpperLeg

LC

左大腿

左股

ひだりだいたい

ひだりまた

LLL
LeftLowerLeg

LK

左下腿

左膝

ひだりかたい

ひだりひざ

RUL
RightUpperLeg

RC

右大腿

右股

みぎだいたい

みぎまた

RLL
RightLowerLeg

RK

右下腿

右膝

みぎかたい

みぎひざ

[ピクトグラミング] 2018年9月30日に開催される情報処理学会関西支部 支部大会にて「人型ピクトグラムと共に歩む、これからの情報教育」という題目で講演いたします.

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2018年9月30日に大阪大学中之島センターで開催される情報処理学会関西支部 支部大会にて「人型ピクトグラムと共に歩む、これからの情報教育」という題目で講演いたします.

2020年代の「情報教育」を考える上で,なぜ人型ピクトグラムに着目するのが良いかということを様々な視点から述べてみたいと思います.ピクトグラミングの紹介や今後のビジョン及びピクトグラミングを開発するに思い立った経緯などにも言及したいと思います.

開催案内のホームページは -> こちらです.

参加申し込みは9月20日までとなっています.ご都合がつきましたら,ぜひご参加ください.

[ピクトグラミング]第11回全国高等学校情報教育研究会全国大会(秋田大会)にて”「情報Ⅰ」に向けたピクトグラミング構想の提案”というタイトルで発表してきました.#全高情研

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2018年8月9,10に公立大学法人秋田公立美術大学で開催されている「第11回全国高等学校情報教育研究会全国大会」でポスター発表をしてきました.発表の概要は以下の通りです.情報Iについては,2018年7月に「文部科学省 高等学校学習指導要領解説 情報編」も公表され,また教科「情報」の入試科目としての導入に関する検討も始まっています.そこで今回,2022年から開始される「情報I」の授業カリキュラムの一例として人型ピクトグラムに着目する方式について発表しました.

「情報Ⅰ」に向けたピクトグラミング構想の提案

1.      はじめに

高等学校では2022年度より学年進行で適用される次期学習指導要領において,情報の科学的理解を基軸とする「情報I」が必履修科目となる.その四本柱には,「<1>情報社会の問題解決」「<2>コミュニケーションと情報デザイン」「<3>コンピュータとプログラミング」「<4>情報通信ネットワークとデータの活用」が設定される.科目単元として,限りある授業時間数の中でいかに学ぶ環境やテーマを設定するが重要である.今回,人型ピクトグラムを主眼に置くことで,複合的かつ効率的に学ぶことが可能なアプリケーション「ピクトグラミング」を紹介し,さらにアプリケーション活用の枠を超え,学習環境としての広義の「ピクトグラミング」を提案する.

2.      狭義のピクトグラミング

2.1     人型ピクトグラム

ピクトグラムとは日本語で絵記号,図記号と呼ばれるグラフィックシンボルであり,意味するものの形状を使ってその意味概念を理解させるデザイン記号である.特に人型を表現したピクトグラムはその抽象度の高さから,それを見た人物が自分自身や本人に関わる人物を想起させる効果があると言われている.また,ピクトグラムは,社会の諸問題を映し出す,一種の社会の凝縮された写し絵であり「<1>情報社会の問題解決」を考える良い切り口となる.

2.2     ピクトグラミング

人型ピクトグラムに関するコンテンツ生成環境「ピクトグラミング」をリリースしている.

ピクトグラミングはピクトグラムとプログラミングを合わせた造語であり,プログラミング学習アプリケーションとしても機能する.

そのため「<2>情報デザイン」「<3>コンピュータとプログラミング」と特に親和性が高い.

2.3     同調的学習に根ざした創作・表現活動

ピクトグラミングでは,Papertが重要視する同調的学習を設計指針の一つとしている.作成される作品例には.「(1)走る」,「(2)手をあげる」のような自分の身体に対する感覚や知識と強く結びついている(身体同調)作品,「(3)キューピット」「(4)人気アニメキャラクターのポーズ」のような意図や目的,欲求,好き嫌いを持った人間としての自意識と一貫している(自我同調)作品,「(5)歩きスマホ禁止」「(6)ドアはノックしましょう」など文化にしっかりと肯定的に根を張った活動に結びついている(文化同調)作品などあげられる.

本来ピクトグラムはデザイン指針に順じた作品作成のテーマとして,授業で幅広く採用されているが,アート的なピクトグラムの作成を許容することで,創作・表現活動をより喚起する.

ピクトグラミングのプログラムコードは細粒度で,動きや表示と関連づいており,一種のコンテンツに対する加工容易なメタコンテンツに相当するデータである.つまり,「<4>データ活用」の視点からも身体・自我・社会同調性の高い活用授業が見込まれる.

3.   広義のピクトグラミング

3.1     ピクトグラミング構想

(狭義の)ピクトグラミング上で生成される人型ピクトグラムを擬人化エージェントとみなし,またそのエージェントと影響し合う人を含めた空間を考える.この認知空間及びその空間で作用する作用を総合して(広義の)ピクトグラミングと定義する.またこれを実現するための構想をピクトグラミング構想と定義する.図に両義のピクトグラミングの関係を表わす.

 

図 狭義のピクトグラミングと広義のピクトグラミングの関係図

狭義のピクトグラミングは本件では,アプリケーション「ピクトグラミング」を想定しているが,人型ピクトグラムが生成されるファクトリの機能を有すれば,これに限定しない.人型ピクトグラムを介した間接的なインタラクションを念頭におき,従来のサインとしてのピクトグラムだけでなく,2.3 節で示したように同調的学習に根ざしたピクトグラムの創作・表現活動まで広げる.すると同一視だけでなく,共感の対象として人型ピクトグラムを捉えることに繋がり,二重の認知モードが重視される.高度な「<2>コミュニケーション」が確立されつつ,情報Iの学習単元を網羅的に学習可能なモデルが提案できる.「<4>情報通信ネットワーク」の分野は,技術的観点優先で語られることが予想されるが,擬人化エージェント間のコミュニケーションに帰着させて,セキュリティ,モラルも含めピクトグラミングで学習するのを優先するのが望ましいだろう.

4.      まとめと今後の展望

「情報I」施行に向けたピクトグラミング構想について提案した.今後は,ピクトグラミング構想の普及・啓蒙に向けて取り組む予定である.

[ピクトグラミング]小学館のファッション雑誌「Precious」9月号の中でピクトグラミングが紹介されました.

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小学館の雑誌「Precious」9月号(8月7日発売)のculture navigationというコーナーでピクトグラムの特集があり,そのインタビュー記事の中でピクトグラミングが紹介されました.また,私がよく学会発表や授業で使用する「ピクトグラムは社会や文化の写し絵である」というフレーズがコーナーのトップタイトル採用されています.ぜひお買い求めの上ご覧ください.

[ピクトグラミング] ピクトグラミングカードを拡充しました.

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ピクトグラミングの作例をカード形式にしたコンテンツピクトグラミングカードを先日公開しましたが,枚数を6種類から18種類に増やしました.英語版,日本語版,にほんご版全てあります.トップページの「学習コンテンツ」からアクセスできます.ピクトグラミングのアプリケーションをご利用の際お役立てください.今後もカードの改良,新規カードの開発を進めていきます.

 

[ピクトグラミング] 情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」にピクトグラミングの論文が掲載されました.

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2017年8月開催のSSS で発表した内容に加筆,修正した論文が論文誌に掲載されました.

伊藤一成:ピクトグラミング – 人型ピクトグラムを用いたプログラミング学習環境 – 情報処理学会論文誌TCE, Vol.4, No.2, pp. 47-61

こちら(情報学広場)からアクセスできます.

 

 

 

[ピクトグラミング] 実践事例の追加:東京都立立川高等学校

おかげさまで,様々なところでピクトグラミングをご利用いただいています.ご利用いただいている学校の実践事例は,適宜

実践事例のページに掲載させていただいています.

今回は東京都立立川高等学校で利用いただいた際のアウトラインを立川高等学校の先生(教科情報)にまとめていただきました.また,先生のご厚意により授業で使用したスライドも公開いただいています.ぜひご参照いただき,授業の際にお役立ていただければと思います.

実践事例:東京都立立川高等学校

[ピクトグラミング] ピクトグラミングカードの公開

ピクトグラミングの作例をカード形式にしたコンテンツを公開しました.英語版,日本語版,にほんご版全てあります.トップページの「学習コンテンツ」からアクセスできます.ピクトグラミングのアプリケーションをご利用の際お役立てください.さらに人型ピクトグラムの代わりに実際の人間が命令を実行するアンプラグドアクティビティ(いわゆる人間プログラミング)としても利用できるのが,特徴になっています.今後カードの改良,新規カードの開発を進めていきます.