[ピクトグラミング] 左手,右手,左足,右足の部位指定の追加

ピクトグラミングでは,体の色々な部位にペンを持たせて動きの履歴を描画する機能があります.しかしこれまで,手及び足の部分で描画する際には,その部位に相当する名称がなかったので,「前腕」あるいは,「下腿」を記述して指定していました.「前腕」や「下腿」など人型ピクトグラムの構成部品全体の名称と,「肩」「肘」など,構成部品の節点の名称での指定は,R,RW命令で自然でしたが,PEN命令ではやや不自然でした.

 

 

 

 

そこで,手足の部位指定を追加しました.

英語表記 英語 日本語 にほんご
LH LeftHand
lefthand
左手 ひだりて
RH RightHand
righthand
右手 みぎて
LF LeftFoot
leftfoot
左足 ひだりあし
RF RightFoot
rightfoot
右足 みぎあし

 

 

例えば,左腕を回転して円を描くプログラムは以下のようになります.

 

透明
ペン 持つ 左手
回転 左肩 360 1

もちろん「左手」ではなく,これまで通り「左上腕」でも描くことができます.

 

 

 

[ピクトグラミング]座標グラフィックス機能の拡張

ピクトグラミングでは,視点の異なる3通りの図形描画方式をサポートしています.図に例を示します.それぞれ,(a)ヒューマングラフィックス,(b)タートルグラフィックス,(c)座標グラフィックスと呼称しています.

 

前回は,(b)タートルグラフィックスの機能を拡張しましたが,今回,(c)座標グラフィックスの機能を拡張しました.

 

変更点は,

1. 線分の描画に時間の概念を取り入れた.

2. 回転,移動と同じく,「待ち」命令を取り入れた.

です.拡張した,座標グラフィックス関係の命令様式と処理内容は以下の表のとおりです.

これによりL命令は,第5引数に時間を指定できるようになりました.また,後ろにWをつけたLW命令を新たに追加しました.Wが付くか付かないかの挙動は,R,RW命令やM,MW命令と同様の対応関係になっています.

 

 

命令の様式 処理
L arg1 arg2 arg3 arg4 [arg5] 座標(arg1,arg2)から座標(arg3,arg4)までarg5秒かけて線分を描く.arg5が 省略された時は,arg5 に0が入力されているものとして取り扱う.
LW arg1 arg2 arg3 arg4 [arg5] 座標(arg1,arg2)から座標(arg3,arg4)までarg5秒かけて線分を描く.移動が終了するまで次の命令は実行されない.arg5 が 省略された時は,arg5に0が入力されているものとして取り扱う.

 

また各言語の表記は以下の通りです.

 

英語表記 英語 日本語 にほんご
L Line
line
せん
LW LineWait
linewait
線待ち せんまち

 

例えば,以下のような線画のアニメーションを,人型ピクトグラムを動作させることなく描画できます.

 

SC 0.5
PENW 30
PEN ROUND

L 0 -200 -200 0 1
LW 0 -200 200 0 1
L -200 0 -200 150 1
LW 200 0 200 150 1
L -200 150 200 150

 

 

[ピクトグラミング] タートルグラフィックス機能の拡張

ピクトグラミングでは,視点の異なる3通りの図形描画方式をサポートしています.図に例を示します.それぞれ,(a)ヒューマングラフィックス,(b)タートルグラフィックス,(c)座標グラフィックスと呼称しています.

 

今回,(b)のタートルグラフィックスの機能を拡張しました.

 

変更点は,

1. 移動や進行方向の変化に時間の概念を取り入れた.

2. 回転,移動と同じく,「待ち」命令を取り入れた.

です.拡張した,タートルグラフィックス関係の命令様式と処理内容は以下の表のとおりです.

これによりFD,BK,RT,LT命令は,第2引数に時間を指定できるようになりました.また,後ろにWをつけたFDW,BKW,RTW,LTW命令を新たに追加しました.Wが付くか付かないかの挙動は,R,RW命令やM,MW命令と同様の対応関係になっています.

 

命令の様式 処理
FD arg1 [arg2] 人型ピクトグラムを進行方向にarg2 秒かけて距離 arg1 だけ等速で進める.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
BK arg1 [arg2] 人型ピクトグラムを進行方向と逆向きにarg2 秒かけて距離 arg1 だけ等速で進める.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
RT arg1 [arg2] 人型ピクトグラムの進行方向をarg2 秒かけて時計回り方向に角度 arg1 だけ等角速度で回転する.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
LT arg1 [arg2] 人型ピクトグラムの進行方向をarg2 秒かけて反時計回り方向に角度 arg1 だけ等角速度で回転する.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
FDW arg1 [arg2] 人型ピクトグラムを進行方向にarg2 秒かけて距離 arg1 だけ等速で進める.移動が終了するまで次の命令は実行されない.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
BKW arg1 [arg2] 人型ピクトグラムを進行方向と逆向きにarg2 秒かけて距離 arg1 だけ等速で進める.移動が終了するまで次の命令は実行されない.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
RTW arg1 [arg2] 人型ピクトグラムの進行方向をarg2 秒かけて時計回り方向に角度 arg1 だけ等角速度で回転する.回転が終了するまで次の命令は実行されない.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.
LTW arg1 [arg2] 人型ピクトグラムの進行方向をarg2 秒かけて反時計回り方向に角度 arg1 だけ等角速度で回転する.回転が終了するまで次の命令は実行されない.arg2 が 省略された時は,arg2 に0が入力されているものとして取り扱う.

 

また各言語の表記は以下の通りです.

英語表記 英語 日本語 にほんご
FD Forward
fd
前進 ぜんしん
BK Backward
bk
後進 こうしん
RT RightTurn
rt
右回り みぎまわり
LT LeftTurn
lt
左回り ひだりまわり
FDW ForwardWait
fdw
前進待ち ぜんしんまち
BKW BackwardWait
bkw
後進待ち こうしんまち
RTW RightTurnWait
rtw
右回り待ち みぎまわりまち
LTW LeftTurnWait
ltw
左回り待ち ひだりまわりまち

 

例えば最も一般的な,正方形を描画する命令は,以下です.これはこれまでもサポートしていました.

 

SK
SC 0.2
PEN DOWN
REPEAT 4
FD 100
RT 90
END

 

一方これに,FDとRTの第2引数に1を入力すると円になります.これは,「1秒間かけて,100等速で進みつつ,90度等加速度で回転する」を同時に4回繰り返すからです.

SK
SC 0.2
PEN DOWN
REPEAT 4
FD 100 1
RT 90 1
END

 

一方FDWとRTWにすると正方形になります.これは,「1秒間かけて,100等速で進み,そのあと1秒かけて90度等加速度で回転する.」を4回繰り返すからです.

SK
SC 0.2
PEN DOWN
REPEAT 4
FDW 100 1
RTW 90 1
END

 

(a) ヒューマングラフィックと同様,命令の組み合わせ方で様々な(b)タートルグラフィックスが描画できます.例えば,次のような命令を実行すると(図)に示すピクトグラムが作成できます.

SK
SC 0.2
PEN DOWN
FD 2000 4
REPEAT 2
RTW 360 1
LTW 360 1
RT 90
END

 

[ピクトグラミング] スタンプ(人型ピクトグラムの複製)機能の追加

以前から要望の高かった複製機能を追加しました.これにより複数の人型ピクトグラムを含むピクトグラムがより簡単に作成できるようになります.また,ピクトグラムを主要構成素とする様々なインフォグラフィックスの作成が期待できます.

ST命令で命令が実行される時点での人型ピクトグラムを描画できます.様式と処理内容は以下のとおりです.

命令の様式 処理
ST 命令が実行される時点での人型ピクトグラムを描画する.

 

各言語の表記は以下の通りです.

英語表記 英語 日本語 にほんご
ST Stamp スタンプ すたんぷ

 

例えば,次のような命令を実行すると(図)に示すピクトグラムが作成できます.

SC 0.3
MW -250 0
RW LUA -20
RW RUA 20
REPEAT 8
ST
MW 60 0
END

(図) World Peace

 

命令が実行される時点でのピクトグラムの状態がスタンプされますので,様々な姿勢の人型ピクトグラムを混在させることができます.プログラムを少し追記した場合の実行は以下の図になります.

SC 0.3
MW -250 -220
R LUA -360 3.2
R RUA 360 3.2
REPEAT 4
REPEAT 8
ST
MW 62.5 0 0.1
END
MW -500 150 0
END
SC 0

[ピクトグラミング] 安全に関するピクトグラムデザイン機能の拡張

安全に関するピクトグラムを作成する場合,これまでは,安全モード(S)が用意されていました.安全モードは,背景色は白色,人型ピクトグラム及び図形描画は緑色で表示されます.これは非常口サインを意識した配色でした.一方実際には,緑色背景に人型ピクトグラム及び図形描画が白色で表示される安全標識,と赤色背景に人型ピクトグラム及び図形描画が白色で表示される火気安全標識が主です.

そこで以下のように,安全に関する命令SG及びSRを追加しました.後方互換性のため,S命令の仕様は変更せず,新たにSG及びSR命令を定義しています.

命令の様式 処理
S 安全モード(Safety mode)以外で実行すると安全モードに変更する。 安全モードで再度命令すると通常モードに変更する。安全モード中に描画 した線画の色は人型ピクトグラムと同じ緑色となる。
SG 安全緑モード(Safety Green mode)以外で実行すると安全緑モードに変更する。 安全緑モードで再度命令すると通常モードに変更する。安全緑モード中に描画 した線画の色は人型ピクトグラムと同じ白色となる。
SR 安全赤モード(Safety Red mode)以外で実行すると安全赤モードに変更する。 安全赤モードで再度命令すると通常モードに変更する。安全赤モード中に描画 した線画の色は人型ピクトグラムと同じ白色となる。

 

英語表記 英語 日本語 にほんご
S Safety 安全 あんぜん
SG SafetyGreen 安全緑 あんぜんみどり
SR SafetyRed 安全赤 あんぜんあか

 

SG及びSR命令を使うことで,以下のようなピクトグラム(左 SG命令,右 SR命令)が作成できます.

 

 

 

 

[ピクトグラミング] 条件分岐命令の仕様を一部変えてみました.

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ピクトグラミングでは,条件分岐命令をサポートしていますが,一般的な構造化プログラミング言語と同様の形式で,変数,(必要に応じて)関数,条件式の理解が必要であるため,比較的初学者には敷居が高いです.

例えば,ピクトグラミングの日本語命令で,50%の確率で手を振るようなプログラムを記述すると以下のようになります.

回転待ち 左肩 ー120 1
もし 「乱数(1,6) >= 4」  
回転待ち 左肘 ー90 0.3
回転待ち 左肘 90 0.3
終わり

IF(もし), ELSEIF(他でもし)の引数に条件式を記述した場合はこれまで通りですが,実数値を直接記述したときは,その確率で実行する様に仕様を変更しました.

命令の様式 処理
IF exp1
もし exp1
もし exp1実数値なら,その実数値の確率で対応するELSEIFまたはELSEまたは ENDまでの命令を実行する.exp1が条件式なら,条件が真であれば対応するELSEIFまたはELSEまたは ENDまでの命令を実行する.
ELSEIF exp2
他でもし exp2
もし対応する先述のIFまたはELSEIFの条件が全て満たされなくて,かつexp2実数値なら,その実数値の確率で対応するELSEIFまたはELSEまたはENDの直前までの命令を実行する.exp2が条件式なら,条件が<真ならば対応するELSEIFまたはELSEまたはENDの直前までの命令を実行する.
ELSE
もし対応する先述のIFまたはELSEIFの条件が全て満たされない場合,対応するENDまでの命令を実行する.

 

例えば,上のプログラムは以下のように書き換えることができます.

回転待ち 左肩 ー120 1
もし 0.5
回転待ち 左肘 ー90 0.3
回転待ち 左肘 90 0.3
終わり

 

例えば下のプログラムは,左肘,右肘,右膝のいずれかをそれぞれ,40%, 42% ( (1-0.4)*0.7)) ,18%( (1-0.4)*(1-0.7)) の確率で動かします.

回転 左肩 ー120 1
回転待ち 右肩 ー120 1 
もし 0.4
回転待ち 左肘 ー90 0.3
回転待ち 左肘 90 0.3
他でもし 0.7 
回転待ち 右肘 ー90 0.3 
回転待ち 右肘 90 0.3 
他 
回転待ち 右膝 ー90 0.3 
回転待ち 右膝 90 0.3 
終わり

 

[ピクトグラミング] ピクトグラミングカード ver.3 を公開しました.

ピクトグラミングの作例をカード形式にしたコンテンツ「ピクトグラミングカード」ver.3 を公開しました.

 

より初歩的な内容をカードにしました.命令の数も最小限にしました.授業やワークショップなど,時間制約の強い場面での利用も想定しています.また今回から,人の部位で線画を描くヒューマンモーショングラフィックス,及び座標を指定して描画する座標グラフィックスのカードを含めています.英語命令版,日本語命令版,日本語ひらがな命令版,いずれも用意しました

こちらのページからダウンロードできます.どうぞご活用ください.

[ピクトグラミング] 情報処理学会学会誌2019年8月号の「2018年度論文賞の受賞論文紹介」のコーナーでピクトグラミングの論文紹介記事が掲載されました.

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情報処理学会学会誌2019年8月号(2019年7月15日発行)の「2018年度論文賞の受賞論文紹介」のコーナーでピクトグラミングの論文紹介記事が掲載されました.

ピクトグラミング開発の動機・経緯,開発中の苦労話,今後の展望等がご覧頂けます.記事内で,日中だけでなく,誰もいない真っ暗な深夜の時間帯でも常に私を励ましくれた研究室前の廊下に掲示されている非常口の人型ピクトグラムへの感謝の意を表していますが,いうまでもなく,みなさまへの感謝の意を人型ピクトグラムへ投影した表現であることを申し添えいたします.

 

 

[ピクトグラミング] 実行ボタン押下時のみ実行するモードの追加と,不具合の修正.

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ピクトグラミングでは,

1.プログラムコードを記述する領域で改行

2.ピクトグラムの体の部位のドラッグ,背景部分のドラッグによる命令の追加

3.命令入力支援ボタンの押下による命令の追加

4.実行ボタンを押下

の4つのケースで実行されます.

これは,1命令追加されるたびにその一連の動きと命令の対応を学習してほしいという目的があります.

 

一方で,比較的長い時間のアニメーションを作成する場合,新しく追加した命令が実行されるまで一定の時間を要します.ユーザによっては,プログラムを考えているときに,ピクトグラムが動くので気が散ってしまうという声もありました.

静止画のピクトグラムを作成する場合のポイントとして,お絵かきツールとは違うので,余分なオブジェクトを取り除いて,伝えるべき情報をできるだけシンプルな形状で表現するというのがあります.さらに,アニメーションピクトグラムを作成する際のポイントとして短い時間で伝えるべき情報を正確に伝えるというのがあります.何十秒も凝視しないと意味が理解できないのであれば,ピクトグラムの本来の目的を果たしているとは到底言えません.

しかし,ピクトグラミングでは,線画の描画機能などの機能も有しており,用途によっては,時間を要するアニメーションを作ることもあります.

そこで,上記の4つのケースのうち「4.実行ボタンを押下」のときにだけ実行するモードを追加しました.

画面右上に並んでいる一番右の再生マークの右のチェックボックスをオンにすると「4.実行ボタンを押下」のときだけ実行されるようになります.

 

 

また,ピクトグラミングにはもともと早送り再生モードというのがあったのですが,これがここ数週間機能していませんでした.それを修正しました.下のボタンを押して実行すると高速にアニメーションが再生されます.

あと1点,特定の条件下でコードが消えてしまうという不具合がfirefox以外のブラウザで発生しましたので,原因を特定し,これを修正しました.